AI研修に使える助成金とは|人材開発支援助成金の助成率と申請の流れ
社員にAI研修を受けさせたいけれど、費用が気になる。「助成金で最大75%戻る」という広告も見かけますが、自社で使えるのか、いつ何を出せばよいのかは分かりにくいものです。
この記事では、AI研修で候補になる厚生労働省の「人材開発支援助成金」を、公的資料で確認できた範囲に絞って解説します。4つのコースの違い、eラーニングを扱う「定額制訓練」の助成率と限度額、計画届から支給申請までの流れを整理しました。
労働局へ相談する前にそろえる情報は、コピーして使えるチェックリストにしています。専任の担当者がいない会社でも、読み終えたら次の一歩を決められます。
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目次
AI研修に使える助成金の結論:人材開発支援助成金の「人への投資促進コース」から確認する
AI研修の費用に使える国の助成金として、まず確認したいのは厚生労働省の「人材開発支援助成金」です。当メディアが本文まで読めた大阪労働局の案内ページとリーフレットには、「AI」という語は出てきません。AI研修は、この制度の中で「職務に関連した訓練」として扱えるかを確かめる、という考え方になります。
eラーニングや動画講座を使うなら、入口になるのは「人への投資促進コース」の定額制訓練です。2026年10月時点で確認できた要点は次のとおりです。
| 知りたいこと | 答え | 出典 |
|---|---|---|
| どの制度を使う? | 人材開発支援助成金 | 厚生労働省 |
| 何が助成される? | 計画に沿って職務に関連した訓練をした場合の、訓練経費と訓練期間中の賃金の一部 | 大阪労働局 |
| 誰が申請する? | 社員に訓練を行う事業主(会社) | 大阪労働局 |
| どんなコースがある? | 人材育成支援/教育訓練休暇等付与/人への投資促進/事業展開等リスキリング支援の4コース | 厚生労働省 |
| eラーニングは? | 人への投資促進コースの「定額制訓練」。経費助成は中小企業60%(上乗せ+15%)、1人あたりの上限なし、賃金助成なし | 大阪労働局・リーフレット |
| 「最大75%」とは? | 人への投資促進コースの最大助成率。リーフレットでは高度デジタル人材訓練などの中小企業の経費助成率が75% | 神奈川労働局・リーフレット |
| いつまでに出す? | 計画は訓練開始日の1か月前まで、支給申請は訓練修了日の翌日から2か月以内 | リーフレット |
| 最近の改正は? | 令和8年3月2日、3コースで対象訓練を広げ、分割申請を可能に。該当する計画届は紙で労働局へ提出 | 厚生労働省 |
| いつまで使える? | 人への投資促進コースは「令和4~8年度の期間限定」とリーフレットに記載 | リーフレット |
この記事の数字の扱い(最初にお読みください)
この記事で「リーフレット」と書くのは、大阪労働局が掲載している「人材開発支援助成金(人への投資促進コース)のご案内」です。資料番号から、令和5年4月頃の版とみられます。助成率・限度額・期限は、この版に載っている数字です。
令和8年度の現在の数字が同じかどうかは、当メディアでは確認できていません。リーフレットは令和8年3月の改正より前の資料なので、手続きが変わっている可能性もあります。人材育成支援・教育訓練休暇等付与・事業展開等リスキリング支援の3コースは、助成率や上限も確認できていません。
予算を組む前に、厚生労働省の令和8年度版パンフレット(コースごとの詳細版)と管轄の労働局で、現在の数字を確かめてください。以降の本文では、この点を「最新版で確認」と短く書きます。
人材開発支援助成金の基礎知識(仕組みと4つのコース)
助成の対象は「経費」と「賃金」の2つ
大阪労働局のページでは、この制度を「職務に関連した専門的な知識と技能を身につけるために、計画に沿って訓練を行った場合、訓練期間中の賃金と訓練にかかった経費の一部を助成する」ものと説明しています。
「経費」は受講料など研修そのものにかかる費用です。「賃金」は、社員が研修を受けている時間に会社が払う給料のことです。ただし後で見るとおり、メニューによっては賃金助成がありません。
もう一つ大事なのが「計画に沿って」という点です。研修を終えてから申請するのではなく、先に計画を作って労働局に出すことが前提になります。
4つのコースとAI研修との関係
厚生労働省の申請書類のページには、次の4コースの名前が並んでいます。公的資料で中身まで確認できたのは、人への投資促進コースだけです。
| コース名 | 公的資料で確認できた内容 | AI研修で検討するときの見方 |
|---|---|---|
| 人材育成支援コース | コース名。福島労働局が「有期実習型訓練を除く」ものと「有期実習型訓練」の申請チェックリストを公開(令和7年6月5日改正版) | 要件は公的ページで未確認。パンフレットで確認 |
| 教育訓練休暇等付与コース | コース名のみ | 要件は公的ページで未確認。パンフレットで確認 |
| 人への投資促進コース | 定額制訓練(サブスク型研修)、IT未経験者へのIT訓練、大学院での訓練、社員が自分で受けた訓練の費用を会社が負担する場合などを助成。最大助成率75% | 動画講座や定額制のオンライン研修を使う場合に、まず確認したいコース |
| 事業展開等リスキリング支援コース | コース名。神奈川労働局に案内ページがある | 要件は公的ページで未確認。パンフレットで確認 |
日経クロステックの報道(2025年12月26日)によると、厚生労働省は2025年12月の取材に対し、最近申請数が最も伸びているのは事業展開等リスキリング支援コースだと説明しています。このコースを検討したい場合は、最新版のパンフレットで中身を確かめてから判断してください。
「6コース」と書かれている記事がある理由
記事によって「4コース」「6コース」と数え方が違います。同じ日経クロステックの報道では、制度全体は6コースで、そのうち2つは建設労働者向けとされています。福島労働局のページにも、建設労働者認定訓練コースなどのチェックリストがあります。建設業以外の会社がAI研修で検討するなら、上の4コースを見れば足ります。
人への投資促進コースの5つのメニュー
リーフレットによると、人への投資促進コースには次の5つのメニューがあります。
- 定額制訓練:サブスク型のeラーニングなど
- 高度デジタル人材訓練/成長分野等人材訓練:ITSSレベル4・3となる訓練(情報処理安全確保支援士や応用情報技術者の講座など)、大学院での訓練
- 情報技術分野認定実習併用職業訓練:IT未経験の正社員を即戦力にする訓練
- 自発的職業能力開発訓練:社員が自分で受ける訓練の費用を会社が負担した場合
- 長期教育訓練休暇等制度:働きながら訓練を受けるための休暇制度や、教育訓練短時間勤務制度を導入した場合
5番目の「長期教育訓練休暇等制度」は、人への投資促進コースの中のメニューです。名前が似ていますが、別のコースである「教育訓練休暇等付与コース」とは別物なので、取り違えないようにしてください。
定額制訓練とは
大阪労働局によると、定額制訓練とは、1訓練あたりの経費がはっきりせず、複数の訓練を受けられるeラーニングや同時双方向型の通信訓練のことです。いわゆる「定額受け放題研修サービス(サブスクリプション)」が対象とされています。
生成AIの動画講座を月額や年額で契約する場合、まずこのメニューに当てはまるかを確かめることになります。当てはまるかどうかを決めるのは労働局で、研修会社ではありません。
人への投資促進コースの助成率・限度額と計算例
メニュー別の助成率(リーフレット掲載値)
かっこ内は、賃金要件・資格等手当要件を満たした場合の上乗せです。賃金助成は1人1時間あたりの額です。
| メニュー | 経費助成(中小企業) | 経費助成(大企業) | 賃金助成(中小企業) | 賃金助成(大企業) |
|---|---|---|---|---|
| 定額制訓練 | 60%(+15%) | 45%(+15%) | なし | なし |
| 高度デジタル人材訓練 | 75% | 60% | 960円 | 480円 |
| 大学院での訓練(海外含む) | 75% | 75% | 960円(国内大学院) | 960円(国内大学院) |
| 情報技術分野認定実習併用職業訓練 | 60%(+15%) | 45%(+15%) | 760円(+200円) | 380円(+100円) |
| 自発的職業能力開発訓練 | 45%(+15%) | 45%(+15%) | なし | なし |
このほか、長期教育訓練休暇制度(30日以上の連続休暇)は定額で20万円(+4万円)、有給休暇の場合は1人1日6,000円(+1,200円)の賃金助成がリーフレットに載っています。情報技術分野認定実習併用職業訓練には、OJT実施助成(中小企業20万円+5万円、大企業11万円+3万円)もあります。
中小企業と大企業で率が違いますが、自社がどちらに当たるかの基準は、この記事では確認できていません。労働局への相談時に確かめてください。
「最大75%」の読み方
神奈川労働局のページにある「最大助成率75%」は、リーフレットの表で見ると、高度デジタル人材訓練や大学院での訓練の経費助成率にあたります。定額制訓練の場合は、中小企業の60%に上乗せの15%が加わったときの合計が75%です。
つまり、eラーニングを定額制訓練として使う場合、基本の率は60%(大企業45%)です。上乗せの条件を満たさなければ75%にはなりません。また定額制訓練には賃金助成がないため、研修中の給料分は戻らない前提で考えます。
限度額(リーフレット掲載値)
限度額は、受講者1人あたりと、1事業所・1年度あたりの2段階で決まっています。
| メニュー | 1人あたりの経費助成の上限(中小企業) | 同(大企業) | 1年度の受講回数 |
|---|---|---|---|
| 定額制訓練 | 上限なし | 上限なし | - |
| 高度デジタル人材訓練 | 30~50万円 | 20~30万円 | 3回まで |
| 自発的職業能力開発訓練 | 7~20万円 | 7~20万円 | 3回まで |
| 情報技術分野認定実習併用職業訓練 | 15~50万円 | 10~30万円 | 1回まで |
1人あたりの上限は、実際の訓練時間が100時間未満/100~200時間未満/200時間以上のどれかで変わります。1事業所・1年度あたりの上限は、人への投資促進コース(成長分野等人材訓練を除く)で2,500万円、そのうち自発的職業能力開発訓練は300万円までです。成長分野等人材訓練は別に1,000万円です。賃金助成の時間は、原則1,200時間が上限とされています。
公式の活用例と、自社で当てはめる計算メモ
リーフレットには、定額制訓練の活用例が載っています。生産工程のDXのために定額受け放題のeラーニングを社内研修として導入し、年間利用料200万円に経費助成60%(大企業45%)をかけて、120万円(大企業90万円)の助成という例です。
自社で試算するときは、次のメモを使ってください。率の欄は、最新版で確認した数字を入れます。
【定額制訓練の試算メモ】
■ 研修の費用
・サービス名:
・契約期間: 年 月 日〜 年 月 日
・契約期間中の利用料の合計(A): 円
■ 率(最新版で確認した数字を記入)
・経費助成率(B): %
(参考:リーフレットでは中小企業60%、上乗せ条件を満たすと+15%)
・上乗せ条件を満たすか:□はい □いいえ □労働局に確認中
■ 試算
・経費助成の見込み額 = A × B = 円
・会社の実質負担 = A − 経費助成の見込み額 = 円
・賃金助成:定額制訓練は「なし」(リーフレットより)
■ 資金の流れ
・計画届の提出期限(契約期間の初日の1か月前が原則): 月 日
・利用料を全額支払い終える日(支給申請より前): 月 日
・支給申請の期限(訓練修了日の翌日から2か月以内): 月 日
大切なのは、リーフレットに「支給申請までに訓練の経費を全額支払っておく」とある点です。助成金は後から入るお金なので、研修費はいったん会社が立て替える前提で資金を見てください。研修そのものの費用感は、AI研修の費用相場の記事で形式別に整理しています。
申請の流れと、そのまま使えるチェックリスト
申請の4ステップ(リーフレットより)
リーフレットに載っている流れは次のとおりです。
- Step0 準備:職業能力開発推進者(社内で能力開発を進める担当者)を選び、事業内職業能力開発計画(会社としての人材育成の計画)を作って社員に知らせる
- Step1 計画提出:職業訓練実施計画を作り、訓練開始日の1か月前までに管轄の労働局へ出す。定額制訓練は、原則としてサービス契約期間の初日の1か月前まで - 様式:職業訓練実施計画届、訓練別の対象者一覧 - 添付:カリキュラム、訓練期間中の労働条件が分かるもの(雇用契約書の写しなど)
- Step2 訓練実施:計画のとおりに訓練を行う
- Step3 支給申請:訓練修了日の翌日から2か月以内に管轄の労働局へ出す。それまでに経費を全額支払っておく - 様式:支給申請書、助成額を計算した書類、OFF-JT実施状況報告書(業務を離れて行った訓練の実施状況)、法令違反などがないか確認する書類 - 添付:出勤簿・タイムカード・賃金台帳の写し、会社が費用を払ったと分かる振込通知書など、教材の目次などの写し、修了証など
Step0の計画づくりには、大阪労働局のページにある「事業内職業能力開発計画の手引き」が参考になります。
令和8年3月2日の改正と提出方法
厚生労働省のお知らせによると、令和8年(2026年)3月2日に、人材育成支援・人への投資促進・事業展開等リスキリング支援の3コースで、支給対象となる訓練を広げ、支給申請を分割して行えるようにする改正がありました。
注意したいのは提出方法です。お知らせの時点では、改正に対応した電子申請は準備中でした。広がった対象訓練の計画届や、分割申請を希望する計画届を3月2日以降に出す場合は、雇用関係助成金ポータル(オンライン申請の窓口)ではなく、厚生労働省のホームページから書類をダウンロードし、労働局へ持参か郵送で出す案内です。電子申請の対応状況は、その後変わっている可能性があります。
書類はどこで手に入る?
申請様式は、厚生労働省の人材開発支援助成金の申請様式のページから入手できます。各地の労働局も情報を出しており、福島労働局はコースごとの申請書類チェックリスト(令和7年6月5日改正版)を公開しています。
そこには「計画提出年度に併せて必要書類をご準備ください」という注意書きがあります。計画届を出す年度に合った書類をそろえる、という意味です。福島労働局には3コースで使う局独自の様式もあるため、自社を管轄する労働局のページを見ておくと安心です。
① 労働局に相談する前の社内メモ(コピー用)
【AI研修 助成金 相談前メモ】
会社名:
所在地(管轄の労働局を調べるため):
従業員数: 名(うち正社員 名/有期・パート 名)
雇用保険の適用事業所番号:
職業能力開発推進者(予定):
■ 研修の目的
・どの業務で、何ができるようになりたいか:
例)営業資料の下書きを生成AIで作り、作成時間を減らす
■ 対象者
・人数: 名
・職種/役職:
・雇用形態:
■ 研修の内容
・研修名(研修会社の正式名称):
・形式:□集合研修 □オンライン(同時双方向) □eラーニング(動画) □定額制(サブスク)
・契約期間または研修期間: 年 月〜 年 月
・1人あたりの受講時間(予定):
・業務時間内に受講するか:□はい □いいえ □一部
■ 費用
・受講料の総額(税抜):
・支払い方法:□一括 □月額
② 労働局への質問リスト(コピー用)
【労働局に確認する質問】
1. この研修内容は、どのコース・どのメニューで検討できますか。
2. 定額制(サブスク)のeラーニングは、定額制訓練として扱えますか。
3. 当社は中小企業の率で計算できますか。
4. 令和8年度の経費助成率と、上乗せ(賃金要件・資格等手当要件)の条件を教えてください。
5. 計画届の期限(訓練開始日または契約期間初日の1か月前)は、今年度も同じですか。
6. 支給申請の期限は修了日の翌日から2か月以内で変わりありませんか。分割申請はできますか。
7. 令和8年3月2日の改正に関係する場合、提出は紙ですか。現在は電子申請に対応していますか。
8. 月額払いの場合、支給申請までに「全額支払い」とはどの範囲を指しますか。
9. 今年度の計画届で使う様式・チェックリストはどれですか。御局独自の様式はありますか。
③ 研修会社に確認する質問(コピー用)
【研修会社に確認する質問】
1. 正式なサービス名・講座名と、運営会社名を教えてください。
2. 料金の内訳(受講料・初期費用・オプション)と契約期間を書面でもらえますか。
3. 形式は集合/同時双方向オンライン/動画視聴のどれですか。
4. 受講時間や受講状況の記録を、会社側で出力できますか。
5. カリキュラムや教材の目次の資料をもらえますか。
6. 修了証は発行されますか。
7. 助成金について説明がある場合、その根拠となる公的資料はどれですか。
4〜6番は、支給申請の添付書類(教材の目次、修了証、受講の記録)をそろえるための質問です。7番の答えを受けたら、根拠の資料を自分で読み、最後は労働局に聞いてください。
④ 10〜30名の会社のスケジュール例
リーフレットの期限をもとに、逆算した段取りの例です。期限は最新版で確認してから日付を入れてください。
| 時期の目安 | やること | 担当の例 |
|---|---|---|
| 契約・研修開始の2か月ほど前 | 研修の目的と対象者を決め、①のメモを埋める。推進者を決める | 経営者+現場リーダー1名 |
| 同 1か月半ほど前 | ②を持って労働局に相談。③を研修会社に確認 | 総務・経理担当 |
| 同 1か月前まで | 計画届を提出(定額制訓練は契約期間の初日の1か月前まで) | 総務・経理担当 |
| 研修期間中 | 計画どおりに実施し、出勤簿・受講記録・支払いの証拠を保管 | 現場リーダー(声かけと記録回収) |
| 修了後 | 経費を全額支払ったうえで、修了日の翌日から2か月以内に支給申請 | 総務・経理担当 |
10〜30名の会社では、総務と経理を1人が兼ねていることが多いはずです。書類は1人に集め、受講の声かけと記録の回収は現場リーダーに任せると、負担が偏りにくくなります。
よくある失敗と対策
公的資料で確認できた手続きをもとに、つまずきやすい点をまとめました。
| よくある失敗 | 起きること | 対策 |
|---|---|---|
| サブスク講座を先に契約し、後から計画届を出す | 定額制訓練は契約期間初日の1か月前までが原則のため、期限に間に合わない | 契約開始日から逆算して計画届を出す |
| 支給申請の時点で利用料の一部が未払い | 「申請までに経費を全額支払う」条件を満たせない | 契約期間と支払いのタイミングを先に決め、労働局に扱いを確認 |
| 定額制訓練でも研修中の給料分が戻ると思って試算 | 賃金助成がなく、想定より戻る額が少ない | 経費助成だけで試算し、上乗せ15%は条件を満たす場合のみ足す |
| 「最大75%」で予算を組む | 実際は60%(大企業45%)で、差額が会社負担になる | メニューごとの率で試算し直す |
| 「長期教育訓練休暇等制度」と「教育訓練休暇等付与コース」を混同 | 違うコースの資料で準備してしまう | コース名とメニュー名を分けて確認する |
| 改正で広がった訓練や分割申請の計画届を電子申請で出す | 対応していない窓口に出してやり直しになる | 厚労省HPの書類で労働局へ持参か郵送。最新の対応状況も確認 |
| 前の年度の書類やチェックリストを使う | 必要書類が足りず差し戻しになる | 計画届を出す年度に合った書類を使う(福島労働局の注意書き) |
| 研修会社の「◯%戻ります」をそのまま信じる | 対象外だったと後で分かる | 根拠の公的資料を確認し、労働局で最終確認 |
| 助成金ありきで研修を選ぶ | 業務に役立たない研修に時間を使う | 先に業務の課題を決め、助成金は費用を下げる手段として後から検討 |
最後の項目は見落とされがちです。助成金が使えなくても続けられる研修を選んでおけば、審査の結果に左右されずに計画を進められます。
助成金で始めたAI研修を社内に定着させるには
助成金で費用を抑えても、研修後に社員が業務でAIを使わなければ成果は出ません。①の社内メモに書いた「研修の目的」を、そのまま受講後の目標にするのが近道です。「見積書の説明文を生成AIで下書きする」のように業務の言葉で書いておけば、使えているかを振り返りやすくなります。導入全体の段取りは、中小企業の生成AI導入ステップで解説しています。
全員を同じ時間に集めにくい会社では、基礎は各自が空き時間に動画で学び、週1回15分だけ「使ってみた例」を共有する分け方が現実的です。研修期間中に出勤簿や受講記録を集める流れと一緒にしておくと、支給申請の準備も同時に進みます。
時間を合わせにくい会社向けの選択肢の一つが、当メディアの運営会社である株式会社Essenceの「実践型AI講座Biz」です。法人向けの実践型AI動画講座で、2026年10月時点の料金は月額19,800円(税抜)。1アカウントで社員が何人でも視聴でき、人数が増えても料金は変わりません(同時に視聴する場合はアカウントを追加)。動画は1,000本超で、スマホでも24時間365日視聴でき、契約前に無料デモを試せます。助成金の対象になるかは確認できていないため、利用を考える場合は契約前に管轄の労働局へ確認してください。ほかの動画型サービスとの比較は、AI研修eラーニングおすすめの記事にまとめています。
AI研修 助成金に関するよくある質問
- AI研修の助成金は、個人で申請できますか?
- 人材開発支援助成金は、社員に訓練を行う事業主が申請する制度で、個人が直接申請する仕組みではありません。ただし人への投資促進コースには、社員が自分で受ける訓練の費用を会社が負担した場合のメニュー(自発的職業能力開発訓練)があります。
- 従業員30人ほどの会社は「中小企業」の率で計算できますか?
- リーフレットでは中小企業と大企業で助成率が分かれていますが、どちらに当たるかの判定基準は、この記事では公的資料で確認できていません。業種や資本金なども関係する可能性があるため、従業員数をメモにまとめ、管轄の労働局で確認してください。
- すでに始めているAI研修にも、後から助成金を使えますか?
- リーフレットでは、計画を訓練開始日の1か月前まで(定額制訓練は契約期間初日の1か月前まで)に出す流れです。すでに始めた研修の扱いは自己判断せず労働局に相談し、これから始める研修は計画届を出してから開始するよう段取りを組みましょう。
- 人への投資促進コースはいつまで使えますか?
- リーフレットでは「令和4~8年度の期間限定」と書かれており、2026年10月は令和8年度にあたります。令和9年度以降も続くかどうかは確認できていません。検討中の会社は、計画届の期限から逆算して早めに労働局へ相談するのが安全です。
- 「助成金で研修が実質無料」という勧誘が来ました。信用してよいですか?
- 助成金を支給するかどうかを決めるのは労働局で、研修会社ではありません。リーフレットの率では、定額制訓練の経費助成は中小企業で60%(条件により+15%)です。根拠の公的資料を出してもらい、労働局に確認してから契約してください。
まとめ|AI研修の助成金は人への投資促進コースを軸に、期限から逆算して準備する
AI研修に使える国の助成金として、まず確認したいのは厚生労働省の人材開発支援助成金です。eラーニングなら人への投資促進コースの定額制訓練が入口で、リーフレットでは経費助成60%(条件により+15%)、1人あたりの上限なし、賃金助成なしとされています。
次にやることは3つです。試算メモと社内メモを埋める、最新版のパンフレットで現在の率と期限を確かめる、質問リストを持って労働局に相談する。計画届は研修開始や契約開始の前に出す流れなので、契約日から逆算して動きましょう。助成金がなくても続けられる研修を選ぶことも大切です。
全社員がAI人材に。
- 動画1,000本超。基礎から営業・SNS・事務の実務活用まで
- 1アカウントで社員何人でも。24時間365日見放題
- 契約前に無料デモで実際の講義を確認できます
- 人材開発支援助成金|厚生労働省
- 人材開発支援助成金(人材育成支援コース、教育訓練休暇等付与コース、人への投資促進コース、事業展開等リスキリング支援コース)申請書類(厚生労働省)
- 人材開発支援助成金 人への投資促進コース ~デジタル人材育成等にご活用ください~(大阪労働局)
- 人材開発支援助成金(人への投資促進コース)のご案内(都道府県労働局・ハローワーク、大阪労働局掲載リーフレット)
- 事業主の皆さま 人材開発支援助成金を活用しませんか(福島労働局)
- 人への投資促進コース/事業展開等リスキリング支援コース(神奈川労働局)
- 厚労省の「人材開発支援助成金」 リスキリングコースが急伸、企業負担軽減(日経クロステック、2025年12月26日)


