AI研修の助成金詐欺に注意|「実質無料」の手口と見分け方・相談先【2026年】
「助成金を使えばAI研修が実質無料。しかも今年度で終わり」。取引先の紹介で来た研修会社にこう言われ、社長は乗り気になっている。でも、見積額はどうも高い気がする。そんな状況でこのページを開いた方も多いと思います。
先に結論をお伝えします。研修会社から「紹介料」などの名目でお金が戻り、自己負担が消える提案は不正受給にあたります。返還と公表の対象になるのは、申請した会社です。
この記事では、会計検査院・厚生労働省・各労働局の資料をもとに、よくある手口と見分け方をまとめます。研修会社への確認質問、断り文、社長向けの報告メモ、相談先もそのまま使える形で載せています。
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目次
AI研修の助成金詐欺の結論|研修会社からお金が戻る「実質無料」は不正受給
「助成金を使えばAI研修が実質無料」という提案のうち、研修会社から何らかの名目でお金が戻り、自己負担が消える仕組みのものは不正受給にあたります。この場合、会社は「だまされた側」ではありません。申請した当事者として、助成金の返還を求められます。期限までに返さなければ、会社名も公表されます。
契約の前に、次の表で手元の提案を確かめてください。判断に迷ったら、管轄の都道府県労働局か顧問社労士に相談します。
| 提案の中身 | どう判断されるか | 根拠 |
|---|---|---|
| 研修後に「紹介料」「業務協力料」などの名目でお金が戻る | 名目を問わず、研修費の一部を研修会社が肩代わりしたとみなされうる | 会計検査院「令和5年度決算検査報告」 |
| 会社の負担が実質0円になる | 「会社が訓練経費を全額負担する」という前提が崩れる | 日本経済新聞の報道(2024年10月)が伝える厚生労働省の要領 |
| 不正と認定されたら | 返還命令。期限までに全額を返さなければ事業主名も公表 | 厚生労働省の労働政策審議会人材開発分科会への報告(令和8年2月) |
| 「75%戻る」「確実に出る」 | 助成率は訓練内容に応じて30〜75%。支給は労働局が決める | 日本経済新聞の報道(2024年10月) |
| 「今年度で終わり。急いで」 | 判断材料を出さずに急がせる勧誘は危険サイン | 当メディアの考え |
制度そのものは、正しく使えば合法です。問題になるのは「誰のお金が、どこからどこへ流れるか」だけです。
当メディアは、研修会社を「助成金が出なかったとしても、この金額を払う価値があるか」で選ぶべきだと考えます。助成金は労働局の審査で決まり、支給は約束されていません。支給されなくても困らない基準で選べば、「実質無料」という言葉に引っぱられなくなります。
なお、当メディアの運営会社(株式会社Essence)もAI研修の動画講座を提供しています。売り手側が書く記事であることを踏まえ、数字と制度は会計検査院・厚生労働省・各労働局の資料と、それを伝える報道に限って紹介します。
基礎知識|AI研修に使われる助成金の仕組みと勧誘が増える背景
「リスキリング助成金」は通称で、正式には人材開発支援助成金のコース
勧誘でよく聞く「リスキリング助成金」という名前の制度はありません。厚生労働省の人材開発支援助成金の中にある「事業展開等リスキリング支援コース」を指す通称です。
提案書に正式な助成金名とコース名が書かれていないなら、その時点で説明を求めてよい状態です。制度の全体像や申請の流れは、AI研修に使える助成金とはで解説しています。
前提は「会社が経費を全額負担し、あとから一部が助成される」
日本経済新聞の報道(2024年10月)によると、厚生労働省の要領では、企業が訓練の費用を全額負担することが支給の要件です。そのうえで訓練内容に応じて30〜75%が助成され、訓練期間中の賃金の助成もあります。
つまり助成金は、申込の時点で研修代が割り引かれる仕組みではありません。会社が払った経費の一部を、あとから助成するものです。「75%戻る」は条件がそろったときの上限で、支給するかどうかは労働局が決めます。
令和8年8月に要件が改正されている
事業展開等リスキリング支援コースは、令和8年8月3日付で要件が改正されました。厚生労働省が改正版の資料を公開しており、経過措置も設けられています(2026年10月時点)。
改正前の説明のまま作られた提案書が出回っている可能性もあります。自社の研修が対象になるかは、研修会社の説明ではなく、改正版の資料をもとに労働局か社労士に確かめてください。
なぜAI研修で「実質無料」の勧誘を見かけるのか
AI研修は新しい分野で、提供する会社の顔ぶれもさまざまです。ベンチャー企業や中小企業向けのAI研修事業を手がける著者は、「AI研修はピンキリ」だと話します。ビジネス経験の浅い20代が、はじめての起業で研修事業をしている例もあるといいます。
さらに著者は、AI研修を受けて社内に浸透したと感じている企業はかなり少ない、とも指摘しています。たとえ無料で受けられても、社員が業務で使わなければ会社には何も残りません。「タダかどうか」より「使えるようになるか」を先に見る必要があります。
名目が何でも「お金の流れ」で決まる|紹介料・業務協力料・感想文の謝礼
勧誘する側は、返金を「紹介料」「業務委託料」など、まっとうに見える名前で説明してきます。しかし判断されるのは契約書の名前ではなく、実際のお金の流れです。
会計検査院は「業務協力料」名目の入金を経費の肩代わりと認定した
会計検査院は「令和5年度決算検査報告」で、研修会社(訓練実施機関)から入金を受け、訓練経費の全てを負担していなかった事業主について、事実を確かめたうえで不適正な助成金を返還させるよう求めました。あわせて、研修会社などから事業主に入金があった場合の扱いを、要領で明確にするよう求めています。
報告によると、2事業主(支給4件、計239万円余)は、研修会社の業務を手伝う役務契約を結び、「業務協力料等の名目」で入金を受けていました。しかし手伝った形跡は確認できませんでした。その入金は「訓練実施機関が訓練経費の一部を負担するためのもの」と認められ、適切ではないとされています。
感想文・アンケート・写真撮影の「謝礼」も同じ扱い
日本経済新聞の報道(2024年10月)によると、この検査では、アンケートや感想文の提出、研修風景の写真撮影への協力を「業務契約」とみなし、研修会社が企業に支払っていました。返金は、委託費の支払いと近い時期に行われていたと報じられています。
「感想を書いてもらうだけで謝礼が出る」「研修の様子を事例として使う代わりにお支払いする」。こうした説明は、まさに検査で問題になった形です。
名目別の判断の物差し
| 研修会社の説明 | 見るべき点 | 判断の目安 |
|---|---|---|
| 「他社を紹介してくれたら紹介料を払う」 | 研修代の支払いと近い時期に、自己負担分に近い額が戻るか | 自己負担が消えるなら不正受給の疑いが強い |
| 「業務協力料」「業務委託料」 | 実際に役務を提供した記録があるか | 形跡が無く、経費の肩代わりと認定された例がある |
| 「感想文・アンケート・写真撮影の謝礼」 | 研修の受講とセットで支払われるか | 検査で不適切とされた名目そのもの |
| 「研修後にキャッシュバック」 | 名前のとおりの返金か | 会社が全額負担していないことになる |
見るべき点は1つです。研修会社から会社へ戻るお金があり、それで研修費の負担が軽くなるなら、名目にかかわらず危ないと考えてください。
会社側に実際に起きたこと|191事業所に約20億円の返還命令
「悪いのは研修会社だから、うちは関係ない」とはなりません。それを示すのが、令和7〜8年に実際に起きたことです。
191事業所・約20億円の不正受給認定と、42事業所の公表
厚生労働省が労働政策審議会人材開発分科会(第56回、令和8年2月24日)に報告した内容を、労働新聞などの業界報道が伝えています。要点は次のとおりです。
| 時期 | 起きたこと | 数字 |
|---|---|---|
| 令和7年12月19日 | 30の労働局が不正受給を認定し、返還を命じた。関与した研修会社は公表 | 191事業所・約20億円 |
| 返還命令から1か月以内 | 全額を返さない場合は、申請した事業主の名前も公表(雇用保険法施行規則に基づく) | ― |
| 令和8年2月13日 | 期限までに全額を返さなかった事業主を、15の労働局が公表 | 42事業所・未返還額約5億円 |
| 同時点 | 全額を返還した事業主 | 149事業所・約15億円 |
手口は、申請した会社が研修会社から資金の提供を受け、それを研修費の支払いに回していたというものです。実質的に全額を負担していないのに、支給を申請していました。
1社あたりの返還額を計算すると
数字を単純に割ると、規模感がつかめます。
- 全体:約20億円 ÷ 191事業所 = 1事業所あたり約1,050万円
- 返還済み:約15億円 ÷ 149事業所 = 1事業所あたり約1,000万円
- 未返還:約5億円 ÷ 42事業所 = 1事業所あたり約1,200万円
あくまで平均で、個々の金額は分かりません。それでも、10〜30名の会社が一度に1,000万円前後の返還を求められる重さは想像できるはずです。「実質0円」で受けたはずの研修が、あとから大きな出費に変わります。
公表される内容と、会計検査院の「3割」
宮城労働局が2026年2月13日付で出した「人材開発支援助成金の不正受給に関与した事業主の公表について」では、事業所名称、代表者名、事業概要、所在地、不正受給の概要(助成金名・金額・取消日・内容)が公表されています。取引先や金融機関の目に触れうる情報です。
研修会社側も公表されています。滋賀労働局は、人への投資促進コースで33,264,000円の不正受給に関与した研修会社を公表しました。山梨労働局は、管内2社に「訓練経費の実質的負担なしで」申請させ、35,046,000円の不正受給に関与した研修会社を公表しています(いずれも取消日は令和7年12月19日)。
こうした返金は、ごく一部の特殊な例とも言えません。日本経済新聞の報道によると、会計検査院が10の労働局から選んだ113事業主・244件のうち、32事業主・83件で研修会社からの返金が確認されました。不適切な支給は検査対象の3割にのぼり、額は1億円を超えたとされています。
再発防止のため、審査では「教育機関等から提供された資料一式」の提出が加わりました(厚生労働省の分科会への報告を伝えた報道による)。研修会社が用意した資料も、労働局が確認する対象になっています。
手元の提案を確かめる手順|計算・チェック表・質問文・断り文・報告メモ
提案を受けたら、次の順に進めます。
- 計算で、会社の実質負担がいくらになるかを出す
- 危険サインのチェック表に当てはめる
- 研修会社に、確認の質問を文書で送る
- 社長に、報告メモで判断材料を渡す
- 危なければ断る。迷う点は労働局か顧問社労士に聞く
計算で見る「実質0円」の正体
数字は説明用の仮のものです。研修代400万円、助成率を上限の75%とします。
| ケース | 会社が払う研修代 | 研修会社から戻る額 | 助成金 | 会社の実質負担 |
|---|---|---|---|---|
| 正しく使う(返金なし) | 400万円 | 0円 | 300万円 | 100万円 |
| 「紹介料」で返金があり、支給された | 400万円 | 100万円 | 300万円 | 0円(不正受給の状態) |
| 不正と認定され、助成金を返還 | 400万円 | 100万円 | 300万円を返還 | 300万円+公表の恐れ |
| 審査で支給されなかった | 400万円 | 100万円 | 0円 | 300万円 |
2行目で研修会社の手元に残るのは、400万円−100万円=300万円です。戻す100万円を最初から見積額に上乗せしておかないと、研修会社の採算は合いません。見積額が高く感じるのは、この構造のせいかもしれません。
しかも「実質0円」が成り立つのは、助成金が出て、なおかつ不正が見つからない場合だけです。3行目と4行目のとおり、どちらかが崩れると会社に数百万円の負担が残ります。研修費の目安はAI研修の費用相場で確かめられます。
危険サインのチェック表
当メディアは、「無料」「実質0円」と言われたら、何が、誰のお金で無料になるのかを確かめるべきだと考えています。下の表に当てはめてください。1か2に当てはまれば、契約しないのが無難です。3〜9は、次の質問文で確認します。
| No. | 危険サイン | 確認 |
|---|---|---|
| 1 | 研修会社や第三者から、名目を問わずお金が戻る話がある(紹介料・業務協力料・感想文や写真撮影の謝礼など) | ☐ |
| 2 | 「実質0円」「自己負担ゼロ」と言われた | ☐ |
| 3 | 「確実に出る」「100%受給できる」と言い切る | ☐ |
| 4 | 「今年度で終わり」「今月中に」と契約を急がせる | ☐ |
| 5 | 申請書類は研修会社が作るので、会社は中身を見なくてよいと言われる | ☐ |
| 6 | 「リスキリング助成金」としか言わず、正式な助成金名・コース名を示さない | ☐ |
| 7 | 研修契約とは別に、業務委託や役務の契約・覚書を結ぶよう求められる | ☐ |
| 8 | 見積の内訳(時間数・内容・単価)を出さない | ☐ |
| 9 | 令和8年8月3日付の改正後の要件で対象になる根拠を示さない | ☐ |
4について補足します。手続きには期限があるため、早めの準備を勧められること自体はありえます。ただ、判断材料を出さずに契約だけを急がせるなら危険サインです。
研修会社への確認質問(コピーして使える文面)
口頭ではなく、メールなど記録に残る形で送ります。回答も文書でもらいます。
件名:AI研修のご提案に関する確認事項
〇〇株式会社
〇〇様
先日はAI研修のご提案をいただき、ありがとうございました。
社内で検討するにあたり、以下の点を書面(メール可)でご回答いただけますでしょうか。
1. 利用を想定している助成金の正式名称とコース名を教えてください。
2. 令和8年8月3日付の改正後の要件で、本研修が対象となる根拠(該当箇所)を教えてください。
3. 研修代金の内訳(時間数・内容・単価)をお示しください。
4. 研修代金のお支払い後に、紹介料・業務協力料・謝礼・キャッシュバックなど、
名目を問わず御社または関係先から弊社へ支払われるお金はありますか。
5. 研修契約のほかに、業務委託・役務提供などの契約や覚書を結ぶ予定はありますか。
6. 助成金が支給されなかった場合、弊社の負担額はいくらになりますか。
7. 申請書類はどなたが作成し、弊社はどの書類を確認・提出することになりますか。
以上、よろしくお願いいたします。
〇〇株式会社 管理部 〇〇
4か5に「ある」と答えた時点で、この提案は見送る判断材料になります。6に答えない、または答えをはぐらかす場合も、慎重に考えてください。
断りの連絡文の例(取引先の紹介でも角が立たない形)
断る理由を「社内の方針」にすると、相手を責める形になりません。紹介してくれた取引先には、別に一言添えておくと関係を保てます。
【研修会社あて】
〇〇様
このたびはAI研修のご提案をいただき、ありがとうございました。
社内で検討した結果、助成金の利用を前提とした研修は、
現時点では見送ることといたしました。
弊社では、研修は助成金の有無にかかわらず、
自社の費用で継続できる内容かどうかで判断する方針としております。
せっかくご提案いただいたのに申し訳ございません。
今後ともよろしくお願いいたします。
【ご紹介くださった取引先あて】
〇〇様
先日はAI研修の会社をご紹介いただき、ありがとうございました。
社内で検討しましたが、今回は見送ることになりました。
助成金の扱いについて、社内で慎重に進める方針になったためです。
お心遣いに感謝しております。引き続きよろしくお願いいたします。
社長向けの報告メモ(雛形)
社長が乗り気でも、「会社が返還と公表の当事者になる」という事実を公的な出典つきで示せば、判断を見直してもらいやすくなります。
件名:AI研修(助成金利用)提案の確認結果
1. 提案の内容
・研修会社:〇〇株式会社(紹介元:〇〇様)
・研修代金:〇〇円
・説明:助成金で〇%、残りは「〇〇料」として返金され実質0円
2. 確認した結果
・研修会社から名目を問わずお金が戻り、自己負担が消える形は、
助成金の前提(会社が経費を全額負担)を満たさない。
・会計検査院の令和5年度決算検査報告では、「業務協力料」名目の
入金も研修費の肩代わりと認定され、返還を求められた。
・令和7年12月、30の労働局が191事業所・約20億円の不正受給を認定。
期限までに返さなかった42事業所は、令和8年2月に事業主名を公表された。
3. 会社のリスク
・助成金の返還(今回の提案なら〇〇円)
・返還できなければ、会社名・代表者名・所在地などの公表
・助成金が出なければ、〇〇円が自己負担として残る
4. 提案
・本件は見送る。
・AI研修は、助成金が出なくても払える費用と中身かで選び直す。
・判断に迷う点は、顧問社労士または管轄の労働局に確認する。
相談先と、相談するときに持っていくもの
| 相談先 | 向いている相談 |
|---|---|
| 管轄の都道府県労働局 | 自社の研修が助成金の対象か、提案のお金の流れに問題がないか。各労働局は不正受給の公表も行っている(例:宮城労働局の照会先は職業安定部職業対策課) |
| 顧問社労士 | 提案書・契約書の読み合わせ、申請を進める場合の書類の確認 |
相談のときは、提案書、見積書、契約書の案、研修会社とのメールを手元にそろえます。「研修会社から何らかのお金が戻る話があるか」を最初に伝えると、話が早く進みます。
よくある失敗と対策
失敗1:「書類は研修会社が全部やってくれる」と任せきりにする
申請するのは会社です。不正が認定されて返還や公表の対象になるのも、申請した事業主です。前述のとおり、審査では研修会社が提供した資料一式の提出も求められるようになりました。
当メディアは、申請書類を研修会社任せにせず、会社が中身を自分で確認すべきだと考えます。責任を負う立場の会社が書類を見ていない状態は、それだけで危ういからです。
失敗2:助成金ありきで研修会社を選ぶ
「助成金が使えるか」を最初の条件にすると、研修の中身や、社員が使えるようになるかが後回しになります。基礎知識で触れたとおり、研修を受けても社内に浸透しなければ会社には何も残りません。
対策は、冒頭の基準に戻ることです。「助成金が出なかったとしても、この金額を払う価値があるか」。この問いに「はい」と答えられる研修だけを候補にし、助成金は使えたら助かるもの、と位置づけます。
失敗3:「紹介料」「業務委託」なら合法だと思い込む
契約書があっても、役務の実態がなく研修費の負担が消えるなら、会計検査院は経費の肩代わりと認定しています。名前ではなく、お金の流れで判断してください。
失敗4:怪しい提案を断ったあと、AI研修そのものをやめてしまう
断るのは正しい判断です。ただ、社員がAIを業務で使えるようにするという課題は残ります。社長が「タダならやろう」と言ったのは、AIを入れたい気持ちがあるからです。次の章で、助成金に頼らず続けられる進め方を紹介します。
社員教育・定着のさせ方|助成金に頼らず続けられる形にする
高額な外部研修に頼らず、動画で内製化する
著者は「AIは外部の企業や人に頼むと高すぎる」と考えています。動画教材があれば、社員でも内製化できるという立場です。著者が経営する会社でも、AI動画講座を使って社内でAIを導入しました。会議の議事録、日報、書類作成、商談資料や会議資料の作成、SNS運用、ブログ記事作成などをAIでほぼ完結させ、社員の残業も減ったといいます。社内へのAI導入で、業務効率を400%UPさせた実績もあります。
返金を前提にふくらんだ見積額と違い、内製化なら毎月いくらかかるかがはっきりします。
今いる社員だけでなく、後から入る社員も学べるようにする
著者は、AI研修は今いる社員しか受けられないため資産性がない、とも指摘しています。新入社員や中途入社の人も同じ内容を学べるようにしておかないと意味がない、という考えです。10〜30名の会社では、全員を同じ日に集めること自体が簡単ではありません。
進め方の例
- AIを使う業務を1〜2つ決める(議事録、日報、見積書の下書きなど)
- 担当者が動画で基礎を学び、その業務で試す
- 社内で短い共有の場を設け、使ったプロンプト(AIへの指示文)を共有する
- 効果が出た業務から、他の社員に広げる
勉強会の具体的な進め方は生成AIの社内勉強会の進め方、動画で学べるサービスの選び方はAI研修eラーニングおすすめ4選で紹介しています。
実践型AI講座Bizという選択肢
当メディアを運営する株式会社Essenceでは、法人向けの動画講座「実践型AI講座Biz」を提供しています。料金は月額19,800円(税抜、2026年10月時点)で、1アカウントで社員何人でも視聴できます。22名の会社なら、19,800円÷22名=1人あたり月900円の計算です(同時に視聴したい場合はアカウントの追加が必要)。動画は1,000本超で、生成AIの基礎から、事務書類作成の効率化や営業向けの活用、管理職向けのAIガバナンスまであり、スマホでも24時間いつでも見られます。
助成金の利用を前提にした案内はしていません。助成金に頼らずに続けられる費用か、契約前の無料デモで中身と料金を確かめてから判断してください。申込から利用開始までは最短3日です。
AI研修 助成金詐欺に関するよくある質問
- AI研修に助成金を使うこと自体は違法ですか?
- 違法ではありません。人材開発支援助成金は厚生労働省の制度で、会社が研修費を全額負担し、要件を満たせば訓練内容に応じて30〜75%が助成されます(日本経済新聞の報道が伝える厚生労働省の要領)。問題になるのは、研修会社からお金が戻り、会社の負担が消える形です。
- 個人でもAI研修の助成金は使えますか?
- この記事で扱う人材開発支援助成金は、社員に研修を受けさせる事業主(会社)が申請するものです。個人が自分で受講する場合の支援は別の仕組みになるため、厚生労働省など公的機関の情報で確認してください。
- すでに契約した、または返金を受けてしまった場合はどうすればいいですか?
- 放置せず、契約書や入金の記録をそろえて、早めに管轄の都道府県労働局か顧問社労士に相談してください。厚生労働省の分科会への報告では、返還命令から1か月以内に全額を返さないと事業主名も公表されるとされており、早く動くほうが安全です。
- 提案してきた研修会社が過去に公表されていないか、どこで調べられますか?
- 不正受給に関与した研修会社や事業主は、各都道府県の労働局がプレスリリースなどで公表しています。研修会社名と「労働局 公表」などで検索するほか、管轄の労働局に問い合わせる方法もあります。ただし、公表がないことは安全の証明にはなりません。
- 顧問社労士が助成金に詳しくない場合はどうすればいいですか?
- 管轄の都道府県労働局に直接問い合わせられます。提案書、見積書、研修会社とのやり取りをそろえ、「研修会社からお金が戻る話があるか」を最初に伝えると話が早く進みます。助成金に詳しい社労士を知らないか、顧問社労士に聞いてみる手もあります。
まとめ|「実質無料」は会社が当事者になる提案。助成金なしでも払えるかで選ぶ
AI研修の「助成金で実質無料」は、研修会社から紹介料や謝礼などの名目でお金が戻るなら不正受給にあたります。令和7年12月には191事業所に約20億円の返還が命じられ、期限までに返さなかった42事業所は名前を公表されました。当事者になるのは、申請した会社です。
次にやることは3つです。チェック表で手元の提案を確かめ、研修会社に確認質問を文書で送り、結果を報告メモで社長に伝えます。迷う点は管轄の労働局か顧問社労士に聞いてください。
そのうえでAI研修は、助成金が出なくても払える費用と中身かで選び直します。動画講座で社内に内製化する方法も、候補に入れてみてください。
全社員がAI人材に。
- 動画1,000本超。基礎から営業・SNS・事務の実務活用まで
- 1アカウントで社員何人でも。24時間365日見放題
- 契約前に無料デモで実際の講義を確認できます
- 会計検査院「令和5年度決算検査報告(人材開発支援助成金の支給について)」
- 滋賀労働局「人材開発支援助成金の不正受給に関与した訓練実施者の公表について」
- 山梨労働局「人材開発支援助成金の不正受給に関与した訓練実施者の公表について」
- 宮城労働局「人材開発支援助成金の不正受給に関与した事業主の公表について」
- 厚生労働省「(R8.8.3)人材開発支援助成金(6)事業展開等リスキリング支援コース」
- 厚生労働省「第56回 労働政策審議会人材開発分科会 資料」
- 日本経済新聞「リスキリング助成金3割不適切 訓練先から費用『還流』」
- 労働新聞「訓練提供会社を公表 20億円の不正受給に関与」
- roukijp(人材開発支援助成金の不正受給に関する報道)
- kaiketsu-j(人材開発支援助成金の不正受給に関する報道)


