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AI導入・ルール

生成​AI​の​社内活用を​定着させる方法使われない原因と4ステップ・​雛形付き

公開:2026年10月7日|実践型AI講座Biz編集部
生成AIの社内活用を定着させる方法|使われない原因と4ステップ・雛形付き

社長の判断でChatGPTの有料アカウントを契約し、説明会も開きました。それなのに、日常的に使っているのは若手の数人だけです。社長からは『で、どれくらい効率化したの?』と聞かれ始めています。AI活用を兼務で任された担当者に、よくある状況です。

生成AIの社内活用が進まない理由は、社員のやる気よりも仕組みにあることが多いです。ルール、試す業務、効果の記録、引き継ぎの形がそろっていないのです。

この記事では、専任者のいない10〜30名の会社が生成AIを社内に定着させる4ステップを解説します。根拠は総務省の事例集と著者の会社の実例です。社内ルール1枚、業務の選び方、計測シート、定着チェックリストはそのままコピーして使えます。

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この記事の著者・監修者
実践型AI講座Biz編集部
法人向けAI動画講座「実践型AI講座Biz」を運営する株式会社Essenceの編集チーム。中小企業が現場でAIを使いこなすための情報を発信しています。料金・仕様は記事公開時点の情報です。最新の内容は各公式サイトでご確認ください。
運営者の経歴・実績
  • ChatGPT,Gemini,Claudeなど主要AIすべてに課金しビジネスに使用経験あり
  • 株式会社Essence,株式会社Zero-Oneを経営
  • ベンチャー企業,中小企業のAI研修事業を手掛ける
  • 社内にAI導入を行い業務効率を400%UP
  • 大手企業顧問(SNSフォロワー32万人),AI専門家とAI動画講座を監修
目次
  1. 生成AIの社内活用を定着させる4ステップ ツールを配るだけでは根づかない
  2. 生成AIの社内活用の基礎知識 押さえる用語は3つだけ
  3. 生成AIを社内に定着させる進め方 4ステップと雛形
    1. ステップ1:入力してはいけない情報を「1枚のルール」にする
    2. ステップ2:推進役と1つの業務で試す
    3. ステップ3:使う前と後の時間を記録して社長に報告する
    4. ステップ4:後から入った人も見られる形に残す
    5. 定着したかは「手順書に書き込まれた業務の数」で判断する
  4. 生成AIの社内活用事例 自治体と企業の実例から学ぶ
    1. 自治体の事例:ルールを絞り、効果を記録している
    2. 企業の事例:note株式会社の社内アンケート
    3. 中小企業の事例:著者の会社が動画講座で内製化した業務
    4. 事例を自社に当てはめるときの注意
  5. 生成AIが社内で使われない5つの原因と対策
    1. 原因1:ルールが無く、怖くて使えない
    2. 原因2:何に使えばよいか分からない
    3. 原因3:研修や説明会をやったのに使われない その場限りで残らない
    4. 原因4:効果が見えず、続ける理由が無い
    5. 原因5:相談先が無く、一部の人だけが使う
  6. 社員教育で定着させる方法 知識は教材に、社内では練習と共有を
  7. 生成AIの社内活用に関するよくある質問
  8. まとめ|小さく試し、手順書に残せば生成AIは社内に定着する

生成​AI​の​社内活用を​定着させる4ステップツールを​配るだけで​は​根づかない

生成AIは、アカウントを配って説明会を開くだけでは社内に定着しません。最初は物珍しさで触っても、「何に使えばいいか」「何を入れたら危ないか」が分からないままだと、多くの人は元のやり方に戻ります。

「1枚の利用ルール → 推進役と1つの業務で試す → 使う前と後の時間を比べて共有 → 後から入った人も見られる教材を残す」の4つを順にそろえると、専任者がいない会社でも生成AIは社内に根づきます。

ステップ やること 使う雛形 解消する悩み
1. ルール 入力してはいけない情報を1枚にまとめる 社内ルール1枚 情報漏えいが怖い
2. 小さく試す 推進役1人が1つの業務で使う 業務の選び方表・依頼文 何に使うか分からない
3. 測って共有 使う前と後の時間を記録し報告する 計測シート・報告文 効果を説明できない
4. 形に残す 手順書・プロンプト・教材を残す 定着チェックリスト 人が替わると元に戻る

ポイントは、全員一斉に始めないことです。10〜30名の会社では、忙しい社員を同じ時間に集めること自体が負担になります。1人×1業務で効果を確かめてから広げるほうが、担当者一人でも進められます。

自社がいまどこで止まっているかは、次の5つの症状で見当がつきます。

  • 何を入力してよいか分からず、怖くて使えない
  • どの業務に使えばよいか分からない
  • 説明会や研修をやったが、その後使われない
  • 効果が見えず、社長に報告できない
  • 一部の人だけが使い、相談先が無い

手順と雛形は3つ目の見出しで、原因ごとの対策は「使われない5つの原因」の見出しで説明します。

生成​AI​の​社内活用の​基礎知識押さえる用語は3つだけ

社内で生成AIを広めるために、担当者が最初に知っておきたい用語は3つです。総務省「先行団体における生成AI導入事例集」(令和6年7月)の用語解説をもとにまとめます。

用語 意味 社内で気をつけること
生成AI 学習データをもとに文章・画像・音声・動画などを生成できるAI 下書きや要約が得意
プロンプト 生成AIに入力する質問文や指示文 書き方で出力が変わる
ハルシネーション AIが事実に基づかない情報を生成する現象 数字や固有名詞は確認する

これまで業務で使ってきたシステムの多くは、決められた処理を自動で行うものでした。生成AIは、指示に応じて文章などを新しく作れる点が違います。便利な反面、もっともらしい誤りも混ざります。

もう一つ大事なのが、入力した情報の扱いです。入力した内容がAIの学習に使われるかどうかは、サービスやプランによって異なります。具体的な扱いは、契約しているプランの公式説明で担当者が一度確かめておきましょう。

この記事では、総務省の事例集にある自治体の取り組みを何度か紹介します。自治体は民間企業とは違いますが、「使う前と後の時間」や「定着しなかった苦労」まで記録した公的資料は貴重です。同事例集は参考資料として「AI事業者ガイドライン」(総務省・経済産業省)、「生成AIはじめの一歩」(総務省)、「AI利活用ハンドブック~生成AI編~」(消費者庁)も挙げています。

担当者自身が覚える用語はこの3つで十分で、細かな知識は教材に任せられます。 とはいえ、全員に同じ基礎を教える役まで担当者が一人で抱えるのは重い作業です。基礎は教材に任せ、担当者は次の4ステップの段取りに力を使うのが現実的です。

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生成​AI​を​社内に​定着させる進め方4ステップと​雛形

ステップ1:入力しては​いけない情報を​「1枚の​ルール」​に​する

最初にやるのは、研修ではなくルール作りです。社員が自己流で使い始めてから基準を決めると、使う人が増えた分だけ浸透させにくくなります。

大事なのは、ルールを長くしないことです。総務省の事例集(令和6年7月)によると、別府市は「注意点が多いと守るのが難しく、利用のハードルになる」と考え、必要最低限の3点だけを周知しました。志木市も個人情報の漏えいを防ぐため、まず4点のルールを周知し、詳しいガイドラインは本格運用のときに作っています。

下の雛形は、そのままコピーして空欄を埋めれば使えます。A4で1枚、数行で守れる量に絞っています。

【生成AI 社内利用ルール(第1版)】
制定日:  年 月 日  問い合わせ先:(担当者名)

1. 入力しない情報
 ・お客様、取引先、社員の個人情報(氏名・連絡先・住所など)
 ・未公開の見積・価格・契約内容・売上の数字
 ・パスワード、社内システムのID
 → 迷ったら入力せず、担当者に聞く

2. 使ってよいサービス
 ・会社が契約したアカウント(サービス名:   )だけを使う
 ・個人の無料アカウントで業務の情報を扱わない

3. 出力の確認
 ・AIの回答には誤りが混ざることがある
 ・数字、固有名詞、日付は元の資料で確かめてから使う
 ・社外に出す文書は、使った本人が内容を確認する

4. 間違えて入力したとき
 ・その日のうちに担当者へ報告する(報告した人を責めない)

見直し:3か月ごとに担当者が見直す

別府市は、入力した情報が学習データにならない形で生成AIを使い、AIの回答は利用者が確認するよう求めています。雛形の2と3は、この考え方に沿っています。

条文の形の規定や、入力NG情報の具体例まで作りたい場合は、生成AIの社内規定サンプルやChatGPTの情報漏洩対策の雛形を使ってください。

ステップ2:推進役と1つの​業務で​試す

ルールを配ったら、全員に使わせるのではなく、推進役1人と1つの業務で試します。当メディアは、全員一斉の研修から始めるより、推進役と1つの業務で試し、効果を示してから広げるべきだと考えています。 小さく試すほうが、うまくいかなかったときの痛手が小さいからです。

推進役は、ITに詳しい人である必要はありません。任せる業務を見つけられるのは、現場の仕事をよく知る人だからです。「自分もAIに詳しくない」と感じている担当者でも、業務の流れが分かっていれば務まります。

総務省の事例集でも、推進の形はさまざまです。

  • 当別町:担当職員の熱意が推進力になった
  • 当別町:活用している人を選び、事例を広める役にした
  • 横須賀市:情報系に強い職員が担当として活躍した
  • 西粟倉村:繁忙期を避け、強制せず緩やかに進めた

最初に試す業務は、次の表で選びます。著者が経営する会社では、AI動画講座で学んだ社員が議事録・日報・書類作成・商談資料作成・会議資料作成などを内製化し、AIでほぼ完結する形にしています。表の候補はそこから選びました。

業務 発生頻度 誤りの
影響の小ささ
効果の
測りやすさ
会議の議事録 ◎毎週ある ○社内向け ◎時間で測れる
日報 ◎毎日ある ◎社内のみ ○短時間
社内向け書類 ○月数回 ◎社内のみ ○測れる
会議資料 ○月数回 ○社内向け ○測れる
商談資料の
下書き
○案件ごと △社外に出る ○測れる
顧客への
個別回答
◎毎日ある ×誤りが響く △測りにくい

※ 当メディアの評価です(◎良い ○ふつう △注意 ×負担が大きい)

迷ったら、毎週あって社内で完結する業務を選びます。推進役への依頼は口頭で済ませず、文面で渡すと何をどこまでやればよいかがはっきりします。

件名:生成AIの試行について(お願い)

○○さん
来月から1か月、生成AIを(業務名:例 週次会議の議事録)で
試してもらえませんか。お願いしたいのは次の3つです。

1. 使う前に、今のやり方での所要時間を2〜3回記録する
2. 社内ルール(1枚)を守り、AIを使って同じ業務を行う
3. 使った後の時間と、うまくいった指示文(プロンプト)をメモする

作業は業務時間内で構いません。
うまくいかなかったことも成果として扱います。
月末に15分ほど、結果を一緒に整理させてください。

推進役を3か月かけて育てる手順は、AI人材育成の進め方で計画表つきで解説しています。

ステップ3:使う前と​後の​時間を​記録して社長に​報告する

社長に「どれくらい効率化したの?」と聞かれたときに答えられるよう、使う前の所要時間から記録します。使い始めてから測り始めると、比べる元の数字がありません。

総務省の事例集(令和6年7月)には、使う前と後の比較が載っています。

  • 当別町:議事録作成が2〜3時間 → 30分ほど
  • 別府市:約2,600件の分類が2週間程度 → 2日間程度
  • 志木市:アイデア出しが1日 → 1時間未満という声

別府市の例は、職員1人で行う場合と、生成AIとRPA(定型作業の自動化ツール)を組み合わせた場合の比較です。記録は次のシートで十分です。スプレッドシートにそのまま写して使えます。

日付 担当 業務 使う前 使った後 短縮 気づき・使った指示文
10/1 山田 週次会議の議事録 150分 — — 使う前の記録
10/8 山田 週次会議の議事録 — 30分 120分 (記入例)

※ 数字は下の試算に合わせた記入例です。

当別町の数字を当てはめて試算してみます。議事録1件を150分から30分にできた場合、1件あたり120分の短縮です。月に8件あれば、120分×8件=960分で月16時間になります。これは記事のための試算で、実績値ではありません。

社長への報告は、次の形にまとめると短く伝わります。

【生成AI試行の報告(○月)】
対象業務:週次会議の議事録(担当:○○)
使う前:1件あたり平均○分(○回記録)
使った後:1件あたり平均○分(○回記録)
短縮:1件あたり○分 × 月○件 = 月○時間
困ったこと:○○
次の1か月:同じ業務を○○さんにも広げる/次の業務○○を試す

報告には、減った時間だけでなく「次に誰へ広げるか」まで書いておきます。社長が続けるかどうかを判断しやすくなるからです。

ステップ4:後から​入った人も​見られる形に​残す

試行で効果が見えたら、そのやり方を形に残してから広げます。残すものは3つです。

  • 業務の手順書に、AIを使う手順を書き足す
  • うまくいったプロンプトを共有フォルダにまとめる
  • 基礎知識を、いつでも見られる教材で学べるようにする

総務省の事例集によると、西粟倉村は勉強会でプロンプトのテンプレートを配り、その後も継続的な利用が確認されています。人に覚えさせるだけでなく、ひな形として残したものは、その場にいなかった人も使えます。

20名ほどの会社では、1人の退職や異動で「AIを使える人」がいなくなることもあります。手順とプロンプトが残っていれば、新しく入った人もそのやり方から始められます。

定着したかは​「手順書に​書き込まれた業務の​数」​で​判断する

定着の度合いを「何人が使っているか」で測ると、少人数の会社では判断を誤りやすくなります。1人が休んだり辞めたりするだけで、利用者の割合が大きく動くからです。

当メディアは、10〜30名の会社では「AIを使う手順が手順書やチェック表に書き込まれた業務の数」で定着を判断するべきだと考えています。 手順そのものに書かれていれば、担当者が替わっても同じやり方が続きます。月に一度、次のチェックリストで確かめてください。

【生成AI 定着チェックリスト(月1回)】
□ 社内ルール1枚を、新しく入った人にも渡している
□ AIを使う手順が書き込まれた業務:( )件(先月:( )件)
□ その業務ごとに、使う前と後の時間の記録がある
□ うまくいったプロンプトが共有フォルダにまとまっている
□ 推進役以外にも、その業務でAIを使える人が1人以上いる
□ 基礎を学ぶ教材を、新しく入った人がいつでも見られる
□ 困ったときの相談先(担当者名)を全員が知っている
□ ルールを直近3か月以内に見直した

生成​AI​の​社内活用事例自治体と​企業の​実例から​学ぶ

自治体の​事例:ルールを​絞り、​効果を​記録している

総務省の事例集(令和6年7月)から、定着の工夫と記録された効果を整理しました。

自治体 定着のための工夫 記録された効果
別府市 注意点を3点に絞る/相談会・プロンプト勉強会 「効率が上がる」と思う人が87%
志木市 まず4点のルール/勉強会と庁内広報 参加者の84%が効率向上と回答
当別町 説明会・研修会・週刊マガジン・プロンプト共有 継続利用の意向が8割以上
西粟倉村 繁忙期を避けた勉強会/テンプレート配布 勉強会に職員の半数以上が参加

※ 総務省「先行団体における生成AI導入事例集」(令和6年7月)をもとに当メディアが整理

4つに共通するのは、ルールを先に置き、勉強会や広報で「使っている人の例」を見せ続けていることです。別府市は「いつでもお気軽相談会」を開き、志木市は庁内広報「ChatGPTかわら版」で周知しました。

企業の​事例:note​株式会社の​社内アンケート

note株式会社が2024年4月に公開した社内アンケートでは、生成AIを毎日使う人が52%、週1回以上使う人が88%でした。生産性については「大幅に向上(月30時間以上)」が17.4%、「やや向上(月1〜30時間程度)」が73.9%です。使われている業務は、文章作成・メール作成支援と、教育・トレーニング・壁打ちがそれぞれ63%でした。

同社は浸透の理由として、経営陣が旗を振ること(全社ミーティングで定期的に活用講座を開く)、専用のSlackチャンネルで気軽に相談できることを挙げています。ただし同社には専任チームとエンジニアがいます。専任者のいない会社がまねしやすいのは、「社長が自分の言葉で使う理由を話す」「気軽に聞ける場所を1つ作る」の2点です。

中小企業の​事例:著者の​会社が​動画講座で​内製化した業務

著者は「AIを外部の会社や人に任せると費用が高くなりやすいが、社員でも動画があれば内製化できる」と考えています。実際に著者が経営する会社では、AI動画講座を使って社員がAIを導入しました。

  • MTG議事録、日報
  • 書類作成、会議資料作成
  • 商談資料作成
  • SNS運用、ブログ記事作成

これらの業務はAIでほぼ完結しており、社員の残業も減り、効果を実感しているといいます。著者の会社では、社内にAI導入を行い業務効率を400%UPしたとしています。外部に丸ごと頼まなくても、社員が学べる教材があれば内製化する道があるということです。

事例を​自社に​当ては​めると​きの​注意

総務省の事例集は、職員数が少ない西粟倉村について、大規模な自治体とは事情が違うと書いています。1人あたりの業務の種類が多く、業務ごとにシステム化して時間を縮める方法は、効率向上につながりにくいという指摘です。

当メディアは、事例を組織の規模や業界で探すより、自社と同じ業務(議事録・日報など)で探すほうが役に立つと考えています。 10〜30名の会社も1人が多くの業務を受け持つため、大企業の全社展開の進め方はそのまま合いません。

どの事例をまねるにしても、全員が基本の使い方と注意点を知っていることが前提です。その基礎を担当者が一人で教える時間が無いなら、教材に任せる方法を検討する価値があります。

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生成​AI​が​社内で​使われない5つの​原因と​対策

原因1:ルールが​無く、​怖くて使えない

何を入れたら危ないか分からないと、慎重な人ほど使いません。総務省の事例集によると、志木市がルールを作った背景には、担当課が把握できないところで職員が業務に使う懸念がありました。

対策はステップ1のルール1枚です。「迷ったら聞く」先を名前で書いておくと、使う側の不安が減ります。

原因2:何に​使えばよいか分から​ない

「自由に使ってください」と配っただけでは、何にも使われないことが多くなります。対策は、業務を1つに決め、そのまま使える指示文と一緒に渡すことです。議事録なら、次の形から始められます。

以下は会議の文字起こしです。
1. 決まったこと
2. 誰が・いつまでに・何をするか
3. 次回までの宿題
の3つに分けて、箇条書きでまとめてください。
固有名詞と数字は原文のまま使い、
分からない箇所は「要確認」と書いてください。

原因3:​研修や​説明会を​や​ったの​に​使われないその​場限りで​残らない

著者はベンチャー企業・中小企業のAI研修事業を手がけてきました。その立場から「AI研修はピンキリで、実際に研修をやってもらって社内に浸透していると感じている企業はかなり少ない」と見ています。

公的な記録にも、同じ苦労が残っています。総務省の事例集によると、志木市はトライアル開始後も利用者が思うように増えず、勉強会や庁内広報で周知を続けました。当別町は全庁に展開したあとも、積極的に使う職員とそうでない職員に二極化したことを課題に挙げています。

当メディアは、これを研修の中身より形式の問題だと捉えています。1回きりの説明会は、終わった時点で社内に何も残りません。休んだ人や後から入った人は受けられず、自分の業務につなげる練習も無いままです。

対策は、研修を「当日の満足度」ではなく「社内に何が残るか」で選び直すことです。 録画や教材、共有プロンプト集、手順書への書き込みが残るかを基準にします。

原因4:効果が​見えず、​続ける理由が​無い

「便利そう」という感想だけでは、社長も社員も続ける理由を持てません。対策はステップ3の計測シートです。1業務、1か月分の記録でも、使う前と後の差が数字で見えれば次の判断ができます。

原因5:相談先が​無く、​一部の​人だけが​使う

若手の数人だけが使い、ほかの人は置いていかれる状態です。当別町は二極化への対応として、活用している人を選んでタスクフォースをつくり、事例を広める役にしました。別府市は相談会を開き、note株式会社は専用の相談チャンネルを置いています。

10〜30名の会社なら、相談先を1人決めてルールに名前を書き、推進役の事例を月1回共有するだけでも差が出ます。

社員教育で​定着させる方法知識は​教材に、​社内で​は​練習と​共有を

著者は「AI研修は今いる社員しか受けられないから資産性がない。新入社員や中途入社した人たちも見られるようにしておかないと意味がない」と考えています。定着とは、今いる社員が使えることだけでなく、人が入れ替わっても使い方が続く状態のことです。

その視点で、研修の形式を比べると次のようになります。

形式 後から
入った人
日程調整 自社業務
への合わせ
担当者の
負担
集合研修
(外部講師)
×受けられない △全員を集める ○内容次第 ○当日のみ
動画教材 ◎いつでも見られる ◎各自で視聴 △社内で補う ◎軽い
社内勉強会 △録画すれば可 △集める必要 ◎自社業務で練習 △準備が要る

※ 当メディアの評価です(◎良い ○ふつう △注意 ×負担が大きい)

どれか1つに決める必要はありません。講師役がいない会社では、役割を次のように分けると担当者の負担が軽くなります。

  • 基礎知識:動画教材で各自が学ぶ
  • 社内の時間:自分の業務で手を動かす練習
  • 共有:うまくいったプロンプトを持ち寄る
  • 新しく入った人:ルール1枚+基礎動画+手順書

社内で集まる時間は、知識の説明に使わず、練習と共有だけにします。進行表やテーマ例は生成AIの社内勉強会の進め方で紹介しています。

基礎知識を任せる教材の一つとして、当メディアを運営する株式会社Essenceの「実践型AI講座Biz」があります。法人向けの実践型AI動画講座で、2026年10月時点で月額19,800円(税抜)です。1アカウントで社員何人でも視聴でき、人数が増えても料金は変わりません(同時に視聴したい場合はアカウントの追加が必要です)。いつでも見られるため、後から入った人も同じ基礎から始められます。

担当者が基礎の説明を受け持たずに済めば、社内の時間は練習と共有に回せます。契約前に無料デモを利用できるので、推進役と一緒に、自社の議事録や書類作成で使える内容かを確かめ、社長に見せる材料にしてください。

生成AIの社内活用に関するよくある質問

生成AIの社内ガイドラインは、最初から細かく作るべきですか?
最初は数行のルールで十分です。総務省の事例集(令和6年7月)によると、志木市は2023年4月にまず4点のルールを周知し、約1年後の本格運用に合わせてガイドラインを策定しました。入力しない情報と出力の確認だけを先に決め、使いながら足すほうが守られやすくなります。
社員が個人の無料版を業務に使っていた場合はどうすればよいですか?
責めるより先に、会社として使ってよいサービスとアカウントを決め、入力しない情報を1枚のルールで配ってください。使う人が増えるほど後から基準をそろえにくくなります。入力データが学習に使われるかどうかは、契約するプランの公式説明で担当者が確認しておきましょう。
生成AIの社内研修と社内勉強会は、どちらから始めればよいですか?
10〜30名の会社なら、基礎知識は動画教材などで各自が学び、社内勉強会は自分の業務で手を動かす練習と共有に使う分け方が進めやすいです。全員を集める回数を減らせます。録画や共有プロンプト集を残せば、休んだ人や後から入った人も同じ内容を使えます。
社内で効果が出るまでどのくらいかかりますか?
業務や使い方で変わるため一律には言えません。参考として総務省の事例集では、当別町が2023年6月にガイドラインを作り、7〜9月の実証を経て10月に本格導入しています。まず1つの業務で使う前と後の時間を1か月記録し、数字を見て次に広げるか判断してください。
推進役にふさわしい人が社内にいない場合はどうすればよいですか?
ITに詳しい人を探す必要はありません。当メディアは、現場の業務をよく知り、人に教えるのが苦にならない社員を勧めています。知識は教材で補えます。総務省の事例集でも、当別町は担当職員の熱意が推進力になったとしています。

まとめ|小さく試し、手順書に残せば生成AIは社内に定着する

生成AIは、アカウントを配るだけでは社内に定着しません。1枚の利用ルール、推進役と1つの業務での試行、使う前と後の時間の記録、後から入った人も見られる教材の4つを順にそろえることが、専任者のいない会社でも根づかせる近道です。

定着したかどうかは、使っている人数ではなく、AIを使う手順が手順書に書き込まれた業務の数で確かめてください。

まずは今週、ルール雛形を自社向けに埋め、試す業務を1つ選び、使う前の時間を記録するところから始めましょう。全員に基礎を教える手間を減らしたい場合は、動画教材の無料デモで自社業務に合うかを確かめてから社長に提案すると進めやすくなります。

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