営業向けAI研修の選び方提案書・メールの練習内容と5名の費用比較【2026年】
社長から「AIで営業の生産性を上げろ。研修も検討して」と言われた。そこへ研修会社から、1人数十万円の営業向けAI研修の案内が届いた。営業が5名ほどの会社で、その金額が妥当なのか、何を基準に選べばよいのか分からない。この記事は、そんな営業部長に向けて書いています。
営業向けAI研修で練習すべき4つの業務と、研修の形式ごとの違いを整理します。講師型と動画型は公開料金をもとに、営業5名分と翌年に1名増えたときの費用まで計算しました。顧客情報の入力ルールの雛形と、推進役1人から始める進め方も載せています(情報は2026年10月時点)。
読み終えたら、まずAIで減らしたい業務を1つ決め、今どれだけ時間がかかっているかを記録してみてください。
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目次
営業向けAI研修は3つの基準で選ぶ練習したい4業務と結論
営業向けAI研修は、次の3点で選びます。研修の案内を比べる前に、この3つを決めておいてください。
- 基準1:4業務を自社の資料で練習できるか
- 基準2:受けたあと、教材と型が社内に残るか
- 基準3:人が増えたとき、費用がどう増えるか
営業向けAI研修は「自社の資料で4業務を練習できるか」「社内に型が残るか」「人が増えたときの費用」の3点で絞ると、10〜30名の会社に合ったものを選べます。
練習したい4つの業務と、研修の案内で確かめたい点は次のとおりです。
| 業務 | AIに任せる部分 | 研修で確かめること |
|---|---|---|
| 提案書 | 骨子・見出し・課題と提案の対応表の下書き | 自社の過去の提案書を題材にできるか |
| 営業メール | 初回連絡・お礼・フォローの文面案 | 実際に送ったメールを直す練習があるか |
| 商談準備 | 業界の論点整理、質問リストの下書き | 公開情報だけで準備する手順を扱うか |
| 議事録 | 商談メモの清書、決定事項とToDoの抽出 | 顧客名を伏せて入力する方法を教えるか |
日報や週次報告も、議事録と同じ「メモを整える」作業です。4業務のあとに広げやすい業務といえます。
この4業務を軸にするのには理由があります。総務省『令和6年版 情報通信白書』の企業向けアンケートでは、「メールや議事録、資料作成等の補助」に生成AIを業務で使っている日本企業は46.8%でした。メールや議事録、資料作りは、生成AIの使い道の中心です。営業の仕事でいえば、提案書・メール・議事録にあたります。
営業向けAI研修とは汎用研修との違いと形式
汎用のAI研修との違いは「練習の題材」
汎用のAI研修では、生成AI(文章や画像を作るAI)の仕組みや、プロンプト(AIへの指示文)の基本を、どの職種にも共通する例で学びます。営業向けの研修は、営業が毎日書いている文書を題材にして練習します。
たとえば株式会社Uravationの「営業・提案・カスタマーサクセス向け生成AI業務活用コース」には、7つの演習があります(2026年10月時点の公式ページ)。
- 訪問前の企業リサーチ
- 提案書の作成
- 見積とRFP(顧客からの提案依頼書)への回答
- 議事録
- 営業メール
- 顧客対応
- 案件レポート
当メディアは、営業向けAI研修を選ぶなら、架空の例文ではなく自社の過去の提案書・実際に送ったメール・商談メモを題材に練習できるものにすべきだと考えます。営業の文書は、商材と顧客によって中身が大きく変わります。他社向けの例文で練習しても、受講後に自分の案件へ置き換えられず、使われなくなりがちです。
会社としてAIを使う方針を決める企業は増えています。総務省『令和7年版 情報通信白書』によると、生成AIを「積極的に活用する方針」と「活用する予定の方針」を合わせた日本企業は、2024年度の調査で49.7%でした(2023年度は42.7%)。方針を決めても、営業1人ひとりのやり方がばらばらのままでは、成果は人によって差が出ます。研修で「型」をそろえる意味はここにあります。
研修の形式は4つ時間と費用で向き不向きが分かれる
| 形式 | 営業業務の演習 | 自社の題材 | 新しい営業への展開 | 営業5名の費用 | 時間の取りやすさ |
|---|---|---|---|---|---|
| 講師型 (対面) |
◎演習が濃い | ◎事前に調整 | ×受け直し | ×1人数十万円 | △半日以上 |
| 講師型 (オンライン) |
◎演習が濃い | ◎事前に調整 | ×受け直し | ×対面と同水準 | ○移動なし |
| 動画教材型 | △講座による | △自分で置換 | ◎同じ教材 | ◎1人年数万円 | ◎空き時間 |
| 公的機関の セミナー |
△短時間 | ×他社と合同 | ×日程1回 | ◎数千円 | △日時固定 |
※ 当メディアの経験に基づく評価です(◎良い ○ふつう △注意 ×負担が大きい)
講師型は、ハンズオン(受講者が実際にAIを操作する演習)が濃く、自社の題材にも合わせてもらえます。その代わり、費用は受講者1人ごとにかかり、半日以上の時間も取る必要があります。動画教材型は、営業が外回りの合間に短い動画を見て、自分の案件で試せます。ただし営業業務に絞った講座があるかはサービスによって違い、自社の題材に置き換える作業は社内で担います。
「営業は忙しくて半日も取れない」会社では、短い動画で学び、自分の案件で練習する形が現実的です。
「AIロールプレイング」はツールの導入で、研修とは別物
「営業 AI」で調べると、AIを相手に商談の練習をする「AIロールプレイング」も出てきます。これは話し方や切り返しを練習するツールの導入です。提案書やメールなど文書の作業を減らす研修とは、目的が違います。まずは文書の作業を減らし、商談に使える時間を増やしてから検討しても遅くありません。
活用事例は「同じ業務」で探す
研修会社のページには、数千人規模の大企業の事例がよく載っています。当メディアは、活用事例は組織の規模や業界より、自社と同じ業務で探すほうがよいと考えます。少人数の会社では1人が多くの業務を持つため、大きな組織の進め方は合いません。「提案書」「フォローメール」のように業務名で事例を探してください。
講師型を営業全員に受けさせると費用が重い、時間も取れない。そう感じたら、研修の形を「1人ずつ受ける講義」から「会社に残る教材」に寄せる方法を検討する価値があります。
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営業向けAI研修の費用相場営業5名と翌年の追加で計算する
公開料金の例(2026年10月時点・税抜)
料金を公開している研修の例です。数字は各社の公式ページの公開価格です。
| 提供元・講座 | 形式・時間 | 料金 |
|---|---|---|
| Uravation 営業・提案・カスタマーサクセス向け生成AI業務活用コース | オンライン/対面・12時間(4時間×3回) | 40万円/名(10名以上36万円、15名以上30万円) |
| 同 ライト版 | 6時間 | 20万円/名 |
| 課題解決プラットフォーム 実践型の生成AI企業研修 ライト | 集合・半日(5名から) | 15万円/人 |
| 同 スタンダード | 集合・1日(5名から) | 30万円/人 |
| SHIFT AI for Biz | eラーニング+オンラインのワークショップ | 30万円/名 |
| Udemy Business チームプラン | 動画の定額制(2〜50名) | 3.8万円/ユーザー(年額) |
| 大分県産業創造機構「AIを活用した新たな営業戦略策定」(J-Net21掲載) | 対面・令和8年12月1日 13:30〜16:30 | 一般7,700円 |
※ Aidemy Business(面談後に提示、契約は1〜3年)、AVILEN「生成AI活用研修」、Schoo for Businessは、公式ページで料金を確認できませんでした。
営業に絞った内容を公式に示しているのは、Uravationのコースです。課題解決プラットフォームは、提案書・商談準備・議事録の3業務に絞った営業部門向けの内容を同社ブログで紹介しています。SHIFT AI for BizとUdemy Businessは、営業のAI業務に絞った講座を公式ページで確認できませんでした。
営業5名で並べ直すと初年度・1名追加・翌年
料金の単位は「1名」「1人」「1ユーザー年額」とばらばらです。当メディアは、10〜30名の会社は研修料金を1人あたりの額に並べ直し、初年度の全員分と、翌年以降に入る社員の分に分けて見積もるべきだと考えています。営業5名で計算すると次のとおりです(当メディアの計算)。
| 例(提供元) | 営業5名の初年度 | 1名追加 | 翌年以降 |
|---|---|---|---|
| Uravation 12時間 | 40万円×5=200万円 | +40万円 | 受け直すなら同額 |
| Uravation ライト版 | 20万円×5=100万円 | +20万円 | 同上 |
| 課題解決PF ライト | 15万円×5=75万円 | 不可(5名から) | 同上 |
| 課題解決PF スタンダード | 30万円×5=150万円 | 不可(5名から) | 同上 |
| SHIFT AI for Biz | 30万円×5=150万円 | +30万円 | 不明 |
| Udemy Business チーム | 3.8万円×5=19万円/年 | +3.8万円/年 | 毎年19万円 |
「5名が受け、翌年に営業が1名入社した」場合の2年間の合計も出してみます。講師型は追加の1名だけが受け、5名は受け直さない前提です。
- Uravation 12時間:200万円+40万円=240万円
- Uravation ライト版:100万円+20万円=120万円
- SHIFT AI for Biz:150万円+30万円=180万円
- Udemy Business:19万円+(6名×3.8万円)=41.8万円
講師型と動画型では、2年目の増え方が大きく違います。ただし、汎用の動画講座は営業業務に絞った内容とは限りません。動画型を選ぶ場合は、営業の題材に置き換える役を社内の誰かが担う、という前提で比べてください。
費用は「減る時間」と並べて社長に説明する
社長への説明では、払う額と、何が返ってくるかを並べます。返ってくるものは「どの業務の月何時間が減るか」で示します。
月に減る金額 = 減った時間(1人・月)× 人数 × 時給
例(仮の数字):4時間 × 5名 × 2,500円 = 月5万円(年60万円)
例の数字は仮のものです。減った時間には、次の章の計測表で記録した自社の実測値を入れてください。
著者は「AIは外部の企業や人に頼むと高すぎる。動画があれば社員でも内製化できる」と考えています。著者が経営する会社でも、AI動画講座を使ってAIを内製化しました。MTG議事録、日報、商談資料作成、会議資料作成などはAIでほぼ完結しており、社員の残業も減ったといいます。営業5名の会社では、1人数十万円の講師型を全員に受けさせる前に、社内で型を作る道も比べてみてください。
助成金は「出なくても払う価値があるか」で判断する
厚生労働省の「人材開発支援助成金」には、「事業展開等リスキリング支援コース」があります。同省のページには、令和8年8月3日からの変更点をまとめた資料が掲載されています。使う場合は、厚生労働省の最新資料と労働局で条件を確かめてください。制度の概要はAI研修に使える助成金の解説にまとめています。
助成金は審査で決まり、支給は約束されていません。当メディアは、研修は「助成金が出なかったとしても、この金額を払う価値があるか」で選ぶべきだと考えます。
営業向けAI研修の進め方推進役1人と1業務から始める5ステップ
全員一斉ではなく、推進役1人から始める
ベテランの営業ほど、新しいやり方を嫌がるものです。当メディアは、全員一斉の研修から始めるより、推進役1人と1つの業務で試し、効果を数字で見せてから広げるべきだと考えます。小さく試すほうが、うまくいかなかったときの痛手も小さくて済みます。
- 減らしたい業務を1つ決める:議事録やフォローメールなど件数の多いもの
- 推進役を1人決める:ITに詳しい人より、営業の現場を知り、教えるのが苦にならない人
- 2週間、使う前の時間を記録する:下の計測表を使う
- 入力ルールを配り、推進役が学んで試す:2〜4週間、自分の案件で使う
- 減った時間を見せて広げる:プロンプトと手順を手順書に書き、他の営業へ
最初の成果は「推進役1人が、1つの業務で、月に何時間減らせたか」です。この数字があれば、ベテランにも社長にも説明しやすくなります。
使う前の時間を記録する計測表
効果を測るには、AIを使い始める前の時間を記録しておく必要があります。使う前の時間が無いと、後から比べられません。
| 業務 | 1件の時間 (使う前) |
月の件数 | 月の合計 (使う前) |
1件の時間 (使った後) |
月の合計 (使った後) |
減った時間 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 記入例:商談の議事録(仮の数字) | 30分 | 20件 | 10時間 | 15分 | 5時間 | 5時間 |
| 提案書 | ||||||
| フォローメール | ||||||
| 商談準備 |
時間はスマホのメモでかまいません。「1件に何分かかったか」を数件記録して平均を取れば十分です。
練習用のプロンプト雛形3つ提案書・フォローメール・議事録
推進役が最初に試すための雛形です。[ ]を自社の情報に置き換えてください。顧客名や金額は、次の章のルールに沿って伏せてから入力します。
① 提案書の骨子
あなたは法人向け営業の提案書づくりを手伝うアシスタントです。
次の情報をもとに、提案書の骨子(見出しと、各見出しで書く要点)を作ってください。
# 顧客の情報(会社名は伏せています)
・業界:[例:食品卸]
・規模:[例:従業員50名]
・今の課題:[商談で聞いた課題を箇条書き]
・決める人:[例:社長と総務部長]
# 自社の提案
・商品・サービス:[自社サイトに載せている説明文]
・今回すすめるプラン:[プラン名]
# 条件
・見出しは6〜8個。表紙と、最後のお願い(次回の打ち合わせなど)を含める
・各見出しの下に、書く内容を2〜3行で
・顧客の課題と自社の提案の対応がわかる表を1つ入れる
・分からないことは推測で埋めず【要確認】と書く
・数字は、上で渡したもの以外を使わない
② 商談後のフォローメール
商談後のお礼とフォローのメールを書いてください。
# 商談の内容(固有名詞は伏せています)
・相手:[例:A社の総務部長]
・話したこと:[箇条書き3〜5行]
・相手が気にしていた点:[例:導入の手間、社内の説得]
・次に決めたこと:[例:見積を来週水曜までに送る]
# 条件
・件名を3案、本文を1案
・本文は300字以内。お礼→要点の確認→次の約束の順
・相手が気にしていた点に1文で答える
・こちらが約束していない内容や、大げさな表現は書かない
・日付と金額は上の情報だけを使い、無いものは【要確認】とする
③ 商談メモから議事録
次の商談メモを、社内共有用の議事録に整えてください。
# 商談メモ(顧客名・個人名は「A社」「担当者」に置き換え済み)
[ここに商談メモを入れる]
# 出力の形
1. 商談の概要(3行)
2. 相手の課題(箇条書き)
3. こちらが提案したこと
4. 決まったこと
5. ToDo(誰が・何を・いつまでに)の表
6. 次回までに確かめること
# 条件
・メモに無いことは書かない。読み取れない所は【要確認】とする
・発言は「A社」「自社」を区別して書く
AIの出力は、送る前・共有する前に本人が読み、数字と日付を確かめます。営業メールの文面のバリエーションは、ChatGPT営業メールのプロンプト例でも紹介しています。
研修選びのチェックリスト
研修会社の案内や問い合わせの回答を、同じ項目で比べるためのリストです。全候補に同じ質問を送ると、答えを比べやすくなります。
【営業向けAI研修 選定チェックリスト】
□ 減らしたい業務(提案書・メール・商談準備・議事録)の演習があるか
□ 自社の過去の提案書・メールを題材にできるか(伏せ方も教えるか)
□ 講師に営業の実務経験があるか。経歴を確認できるか
□ 顧客情報の入力ルールを扱うか
□ 研修後に何が残るか(録画・資料・プロンプト集・テンプレート)
□ 後から入った営業に、同じ内容をどう渡せるか
□ 1人あたりの料金、最低人数、1名追加の料金
□ 営業の予定に収まる時間か(半日・1日・分割・動画)
□ 契約終了後も教材を見られるか
□ 助成金が出なくても、この金額を払う価値があるか
推進役が何で学ぶかによって、2人目以降に広げるときの手間と費用が変わります。講師型で1人だけ受けて社内で教えるか、全員が同じ動画を見られる形にするか。ここが次の判断になります。
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顧客情報はどこまで入れてよいか営業のAI入力ルール雛形
営業は、顧客の情報に最も多く触れる職種です。個人情報保護委員会は2023年6月2日に「生成AIサービスの利用に関する注意喚起等について」を公表しています。社内ルールを作るときは、原文を確かめてください。
当メディアは、営業のAI利用ルールを「機密情報に注意」の一言で済ませず、営業が日々扱う具体物の名前で、入れてよいもの・いけないものを書くべきだと考えます。抽象的なルールでは、商談後の忙しい時間に現場で判断できないからです。
【営業のAI入力ルール】(2026年10月版/見直し担当:営業部長)
■ 入れない
・顧客の会社名、担当者の氏名
・顧客個人の電話番号、メールアドレス、住所
・見積金額、値引き条件、支払条件
・商談メモにある個人の情報(家族・健康・人事の話など)
・顧客から受け取った社外秘の資料
■ 置き換えれば入れてよい
・会社名 → 「A社」「B社」
・担当者名 → 「先方の部長」「担当者」
・業界、従業員規模、抱えている課題
・予算 → 「数百万円台」など幅で
■ 入れてよい
・自社の商品・サービスの公開情報(自社サイト・カタログの内容)
・自社の提案書の構成、見出しの順番
・自分で書いたメールの言い回し(固有名詞を消したもの)
■ 守ること
・使うAIサービスは、会社が決めたものだけ
・迷ったら、入力する前に営業部長に確認する
・AIの出力は、送る前に本人が読んで数字と固有名詞を確かめる
このルールは、研修を受ける前に1枚にして配ります。自己流で使う人が増えてから決めると、後から浸透させにくくなるからです。社内ルール全体の作り方は、ChatGPTの情報漏洩対策で詳しく扱っています。
営業向けAI研修のよくある失敗と対策
失敗1:架空の例文で練習し、自分の案件で使えない
研修では手が動いたのに、翌週には誰も使っていない。よくあるのは、練習の題材が他社向けの例文だったケースです。
- 対策:申込前に「自社の提案書を題材にできるか」を聞く
- 対策:題材は顧客名を伏せた過去の提案書とメールを用意する
失敗2:講師の営業経験を確かめずに選ぶ
ベンチャー企業や中小企業のAI研修事業を手掛ける著者は、「AI研修はピンキリ」だと話します。ビジネス経験の浅い20代が、初めての起業で研修事業をしている例もあります。研修を受けて社内に浸透していると感じている企業は、かなり少ないというのが著者の実感です。
- 対策:講師の経歴に営業の実務経験があるかを確かめる
- 対策:営業の演習内容を、業務名で具体的に聞く
失敗3:全員一斉に始め、ベテランが離れる
全員を半日集めると、営業の予定を止めることになります。そのうえで効果が見えないと、ベテランは「やはり要らない」と判断します。
- 対策:推進役1人と1業務で始め、減った時間を見せる
- 対策:ベテランには、自分が一番面倒な業務で試してもらう
失敗4:研修が「その日に受けた人だけのもの」になる
講師型の研修は、受けた人の頭の中に残ります。受けた営業が辞めると、型も一緒に消えます。翌年に入った営業は、もう一度費用を払って受けるか、何も教わらないまま現場に出ることになります。
- 対策:研修の成果物を、録画・プロンプト集・手順書として会社に残す
- 対策:新しく入った営業が最初に見る教材を決めておく
失敗の多くは、研修の中身ではなく「受けたあとに何が残るか」を決めていないことから起きます。残し方は次の章で具体的に示します。
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社員教育・定着のさせ方教材と型を会社に残し、新しい営業に渡す
研修を「人」ではなく「会社」に残す
著者は「AI研修は今いる社員しか受けられないから、資産性がない。新入社員や中途入社の人も見られるようにしておかないと意味がない」と考えています。営業は入れ替わりのある職種です。教えた人が辞めても型が残る形にしておくことが、定着の前提になります。
会社に残すものは、次の5つです。
- 業務ごとのプロンプト集(前の章の雛形を自社用に直したもの)
- 営業のAI入力ルール1枚
- 研修の録画、または指定の動画教材
- AIを使う手順を書き込んだ業務の手順書
- 使う前と後の計測表
当メディアは、少人数の会社の定着度は、AIを使う人数ではなく「AIを使う手順が手順書に書き込まれた業務の数」で判断するべきだと考えます。人が替わっても、手順は残るからです。
新しく入った営業に渡す順番
動画教材で学ぶ場合、受講を本人任せにすると、見る人と見ない人に分かれやすくなります。業務ごとに「どの動画を見るか」を会社が指定してください。
| 時期 | 見るもの・やること |
|---|---|
| 入社1週目 | 入力ルールを読む/生成AIの基礎の動画を見る |
| 入社2週目 | 議事録の動画を見て、同行した商談の議事録を作る |
| 入社1か月 | 提案書・メールのプロンプト集で、自分の案件の下書きを作る |
| 入社2か月 | 推進役が下書きを見て、手順書どおりに使えているか確かめる |
著者は自社でAI導入を行い、業務効率を400%UPさせています。その土台にあったのが、外部の講師に頼り切らず、動画で社員が学んで内製化するやり方でした。営業の型は、新しい営業が入るたびに同じ教材で渡せる形にしておくのが、少人数の会社で続けられる定着のさせ方です。定着の進め方全体は、生成AIの社内活用を定着させる方法でも解説しています。
動画教材を選ぶときの一例
動画教材の候補の一つに、当メディアを運営する株式会社Essenceの「実践型AI講座Biz」があります。法人向けの実践型AI動画講座で、動画は1,000本を超えます。生成AIの基礎に加え、営業向けセールスDX、事務書類作成の効率化、AIガバナンスなどの講座があります。24時間365日、スマホでも視聴できるため、外回りの多い営業でも空き時間に見られます。料金は月額19,800円(税抜、2026年10月時点)で、1アカウントで社員何人でも視聴できます。同時に視聴したい場合は、アカウントの追加が必要です。
1アカウントで12か月使うと、19,800円×12か月=23万7,600円(税抜)です。営業が増えても、この額は変わりません。契約前に無料デモを使えるので、営業の業務に合った内容があるかを、まず1つの業務で確かめてから判断できます。
営業 AI研修に関するよくある質問
- 営業向けAI研修は何時間くらい必要ですか?
- 公開されている例では、Uravationの営業向けコースが12時間(6時間のライト版あり)、課題解決プラットフォームの集合研修が半日または1日、公的機関のセミナーが3時間です(2026年10月時点)。営業5名ほどの会社なら、まず推進役1人が1業務分を学び、2〜4週間ほど自分の案件で試すところから始めると、営業の予定を止めずに済みます。
- 営業向けAI研修に助成金は使えますか?
- 厚生労働省の人材開発支援助成金には「事業展開等リスキリング支援コース」があり、令和8年8月3日からの変更点をまとめた資料が掲載されています。対象になるかや条件は、厚生労働省の最新資料と労働局で確かめてください。支給は審査で決まるため、出なかったとしても払う価値があるかで研修を選ぶことをおすすめします。
- 汎用のChatGPT研修と営業特化の研修、どちらを先に受けるべきですか?
- 少人数の会社では、全員共通の基礎と入力ルールを先にそろえ、その上で営業の業務を練習する順番が進めやすいです。部署ごとに研修を分けるほど、日程調整と管理の手間が増えます。基礎は動画で各自が学び、営業の練習は自社の提案書やメールを題材に推進役が進める、という分け方も考えられます。
- AIで作った提案書やメールを、顧客に出しても問題ありませんか?
- AIの出力は下書きと考え、送る前に本人が読んで確かめることを社内ルールにしてください。特に数字・日付・固有名詞と、自社が約束していない内容が入っていないかを見ます。プロンプトで「渡した情報以外の数字を使わない」「分からない所は【要確認】と書く」と指示しておくと、確認する場所が分かりやすくなります。
- 営業が数名しかいない会社でも、外部の研修は必要ですか?
- 必ずしも外部の講師型研修から始める必要はありません。推進役1人が動画教材や低価格の公的セミナーで学び、議事録など1つの業務で減った時間を記録してから広げる方法もあります。そのうえで、営業業務の演習を深めたいときに、講師型の研修を比べるのが無理のない順番です。
まとめ|営業向けAI研修は「4業務・残るもの・費用の増え方」で選ぶ
営業向けAI研修は、提案書・営業メール・商談準備・議事録の4業務を自社の資料で練習できるか、受けたあと社内に教材と型が残るか、人が増えたときに費用がどう増えるかの3点で選びます。公開料金で計算すると、営業5名の初年度は講師型で75万〜200万円、動画型は年19万円の例があり、2年目の増え方も大きく違います。
次にやることは3つです。AIで減らしたい業務を1つ決め、今かかっている時間を2週間記録します。並行して営業の入力ルールを1枚にして配り、研修の候補をこの記事のチェックリストで絞ってください。動画で型を残す方法を確かめたい場合は、実践型AI講座Bizの無料デモで営業業務の講座内容を見てみるのも一つの方法です。
全社員がAI人材に。
- 動画1,000本超。基礎から営業・SNS・事務の実務活用まで
- 1アカウントで社員何人でも。24時間365日見放題
- 契約前に無料デモで実際の講義を確認できます
- 総務省 令和6年版 情報通信白書「企業向けアンケート」
- 総務省 令和7年版 情報通信白書「企業におけるAI利用の現状」
- 個人情報保護委員会「生成AIサービスの利用に関する注意喚起等について」(令和5年6月2日)
- 厚生労働省「人材開発支援助成金」
- Uravation 営業・提案・カスタマーサクセス向け生成AI業務活用コース for ChatGPT
- 課題解決プラットフォーム 実践型の生成AI企業研修
- SHIFT AI for Biz
- Udemy Business プラン
- Aidemy Business
- AVILEN 生成AI活用研修
- J-Net21「AIを活用した新たな営業戦略策定」(大分県産業創造機構)
- Schoo for Business


